%T Blicke auf den gegenwärtigen Standpunkt der philosophie in Deutschland und Frankreich / von J.J. Borelius ; Deutsch von Emil Jonas %O 請求記号:鴎B400:145 %O 注記:書入頁 %O ヨハン・ヤーコプ・ボレリウス『現代独仏哲学瞥見』のドイツ語訳。 著者はスウェーデンの哲学者であり、ルンド大学の教授。本書は、19世紀ドイツ・フランス哲学の概略を解説したもので、原文はスウェーデン語である。シュヴェーグラー(A.Schwegler)の『西洋哲学史』(Geschichte der Philosophie im Umriß、鴎A100:1073)と並んで、鴎外が比較的早期(おそらくは留学中)に、また確実に精読した哲学関連書籍であり、その後の哲学研究の指針になったと思われる。 『妄想』(全集8巻)の『無意識哲学』(Philosophie des Unbewussten、鴎A00:1664)を留学時代に購入した旨はフィクションで、当時の鴎外のハルトマン(E.Hartman)に関する知識は本書から得たものであったと推測されている。書入れにも、ハルトマンによる自身の論文への反論を紹介した箇所に「自著駁論」とするなど、関連するものが見られる(当該論文はPhilosophie des Unbewussten.(鴎A100:1664)第10版に収録)。 本書は、ホフマン(K.A.J.Hoffmann)、フラハ(J.L.M.Flach)、ペッツル(J.v.Pözl)の著述と共に1冊に綴じられており、遊紙に鴎外自身が「目次」を墨書している。それぞれに「理法」(ホフマン)、「独仏新哲学」(ボレリウス)、「独逸未来記」(フラハ)、「拝焉集会條例」(ペッツル)の邦訳題が付されている。(河・山)