%T 東京日々新聞 八百二十四号 %O Level: アイテム %O identifier: O-COL-SN-156 %O Type: 錦絵 %O Subject: 新聞錦絵 %O number of pages: 1 %O 来歴-所有者(L6-001): 東京大学大学院情報学環図書室/附属社会情報研究資料センター %O 来歴-現物資料の来歴(L6-002): 1970年代後半小野秀雄邸より旧新聞研究所に移管。1980年代から2000年代にかけて情報学環本館7F展示室に保存されていたものを、2007年以降図書室/社会情報研究資料センター貴重資料保存スペースに移管。 %O 言語(L6-077): ja %O 内容記述(L6-068): 強盗を繰り返す美少年が、侵入先の芸者に手玉にとられる。(読み下し文_括弧なし:去る頃野州栃木/県下にて、捕縛れし/強盗有り。名を金之助と/呼なして、本年僅に十八歳、産も同所の者/なるよし。平素容止温和にして、親に勤仕て/信実なりしかのミならず/容貌女子にしても見まほしき、/美少年にありながら、心の駒の/狂ひより、夜毎/に寄る白浪/の、所為に秀/ては大胆太/く、冨家へ押入て。/財を得たるも許多かりける。或夜/何方の旅泊なる歟、駅路を稼の芸妓を数多泊せる其/家へ、忍び入て年増なる芸妓を執へ、強姦なさんと挑しかば、婦人は/いたく驚きしが、程よく言て身に障る、事のあれバと辞謝れば、/後背に恐怖て潜居るいと新造なる処女の手を執り、御身が/かハりに此女子をば是非共今宵拝受たしと言へば以前の/芸妓が賊の手をとり君はまだ、青年なりといいながら、/妾に今迄恥かしき事をいはせて又外に心移すハ難頼からずと、気転の悋/気空言ぞとは、知れどもさすが理の当然、其夜ハ空手く立去りしが、不日捕れ/入牢の中、其掛へ申立、旧牢規則を一変て厚き仁慈の聖代を兇徒に/迄もおよぼせしは、悪中の義と謂つべし/此盗日頃大言して我若二十歳を越あらば、/昔時有名賊魁と其名を斎/くせんもの。/墨陀西岸/温克龍吟述 ) %O 作成(L6-027): 絵師:惠斎芳幾,彫師: 彫工舛吉 %O 出版者(L6-074): 人形町具足屋 %O 成立年代-元号(L6-021): 明治 %O 成立年代-年(L6-022): 7 %O 成立年代-月(L6-023): 11 %O デジタルデータ関連-デジタル化の有無(L6-046): デジタル化済 %O 元記事原文(CUSTOM_00023): 野州栃木より帰りし者の話に云く頃日該■に強盗の縛に就くあり其名を金之助と云ふ元と栃(異字・木+万)木同 の子なり年齢僅に十八歳容貌女子の如し平素甚だ温順なるに似たり又其母に事ふるも不孝の状なし然るに涼奪を恣にする数[旧字]ヶ所に及べり一夕或る■■家に入り飽まて金銭を■(■+力)索し去るに臨んで大言して云く天若し予に二十年を借さバ今鼠小僧と云れん若し猶三十歳を越る事を許さバ五右衛[旧字]門張範■名と斎[旧字]しうせん事難[旧字]からずト天網何ぞ此残[旧字]悪[旧字]の毒魚■漏さんや頃日遂に縛せられて獄舎に繋がれたり聞く此牢内曾て一種の弊習あり始めて牢に入る者[旧字]あれハ先づ牢■を讀に聞かせ而して後ち其髪を執て引き廻しキメ板を以て其脊を打つ事数[旧字]回[旧字]是徳[旧字]川氏の悪[旧字]政今日に至るまで未だ洗除せざる者[旧字]なり此金之助一日獄吏に謂て云く太政維新の今日いまだ此■習あるハ何事ぞや我輩の若きハ素より重罪一命も未だ之レを贖ふに足らず若し命をキメ板に落さバ幸甚なりと■(「いえども」・漢字変換できず)■世間冤罪或ハ些の犯禁に因りて入牢する者[旧字]少からず万(本文中は俗字[一の下に力]・旧字ではない)一誤[旧字]りてキメ板の下に貴重の性命を■(「いん」という字で漢字変換できず・かばねへんに員)するに至らバ実に■(「かん」という字の異体字で漢字変換できず・りっしんべんに閑)然の至りならずや万(本文中は俗字[一の下に力]・旧字ではない)民愛撫の今日速に此弊を御禁止あるべし若し左なくバ斬絞に処[旧字]すべき罪人ハ予悉とくキメ板を以て打殺し其苦痛を遁れしめんとす速に御詮護下さるべしと是に於て県官即日令を下し牢内の悪[旧字]弊を一洗せりト其罪ハ素より憎[旧字]むべしと■(「いえども」・漢字変換できず)とも此事ハ又賞すべし嗚呼人誰か良[旧字]心なからん此之レを掩ひ時ます者[旧字]ハ人慾の私なり