%T 東京地學往来 %A 松園主人編述 %I 青山堂 %C 東京 %C 原本請求記号:P900 %C 分類:往来物 %T 地方往来 %I 青松軒 %C 東京 %C 1870 %C 原本請求記号:P902 %C 分類:往来物 %T (人力)ヰセキ式稲刈結束機 RIA型 %C 掲載ページ:農学部・農場コレクション %C 分類①:育成・管理 %C 分類②:収穫機具類 %C 分類③:バインダー %C 製作地等:愛媛県松山(まつやま)市 %C 製作者等:井関農機株式会社 %C 解説:稲を刃で刈取りしながら、手動ハンドルを回して紐(ひも)で結束(けっそく)し、側方に排出する作業工程を連続的に行う人力1条刈(じょうがり)バインダー。結束する束(たば)の大きさを任意に調節でき、倒伏(とうふく)適用性も高いが、現在のバインダーにある突起付(とっきつき)引起し装置は、まだ装備されていない。湿田での作業が可能なことに加え、作業能率が3~4h/10aで人手の約3~5倍あったので、稲刈りの重労働から解放でき、当時としては画期的な機械であった。 %C 焼印・備品票等:農場備品 %C 参考文献等:国立科学博物館・農林水産技術情報協会等 %T (人力)温州みかん階級選果機 %C 掲載ページ:農学部・農場コレクション %C 分類①:園芸用機械 %C 分類②:果樹用機具類 %C 分類③:選果機 %C 製作地等:静岡県引佐(いなさ)郡細江(ほそえ)町(現 浜松市北区) %C 製作者等:中村撰果・ワックス処理機製作所(現 中村撰果機株式会社) %C 解説:ハンドルを回すと、貯留箱からみかんが5個ずつ、ゲージ穴に送り込まれる。ゲージ穴は手前から順に大きくなっており、ゲージ直径より大きいミカンは次のゲージへと順に送られ、大きさや重さによる選別である階級選別ができる仕組みになっている。二宮果樹園での学生実習にも用いられていたもので、SSS・SS・S・M・L・LLの6階級に選別できるが、ウンシュウミカン果実で市場に出荷できるのは、SS・S・M・L・LLの5階級に1960(昭和35)年から全国統一されている。なお、品質を基準に選別することを等級選別と呼び、良・優・秀やC・B・Aなどに選別される。ところで、本機の製作会社である中村選果機株式会社は、果実の選別技術を応用して現在ではゴルフ場・練習場関連機械も製作・販売している。 %C 焼印・備品票等:特許 中村式撰果機 甲五 浜松市外細江町中川 中村撰果・ワックス処理機製作所 %C 参考文献等:推定・中村撰果機 %T 送帯式蒸機 %C 掲載ページ:農学部・農場コレクション %C 分類①:工芸作物用機械 %C 分類②:茶用機具類 %C 分類③:蒸機 %C 製作地等:静岡県榛原(はいばら)郡金谷(かなや)町(現 島田市) %C 製作者等:川崎鉄工場(現 カワサキ機工株式会社) %C 解説:「八木式粗揉機(やぎしきそじゅうき)」を開発した八木家より特許権を譲り受けたことから、川崎鉄工場の製茶関連製品は「八木式」の名称が付いている。展示品は、上箱から生茶葉をボイラーから蒸気が送られてくる蒸胴(むしどう)に人手で挿入し、外部の原動機によってベルト駆動される蒸胴内の回転する金網ベルト上で均一に蒸されながら徐々に送り出され、排出口から外部へ出る時に同様に駆動されている機体下部の送風機によって冷ます工程を連続的に行うことで、生茶葉を蒸しあげる。なお、生茶葉の摘み取り時期に応じて蒸胴の傾斜角度を変え、蒸しあげ時間を調節できるようになっている。粗揉機と組み合わせることで、煎茶(せんちゃ)の機械化一貫製造ができるようになった。なお、蒸機には送帯式の他に、茶葉を蒸気を吹き入れながら回転する胴内に送り込み、攪拌(かくはん)させながら蒸気と接触させて蒸し上げる回転胴式がある。 %C 焼印・備品票等:八木式製茶機械八木式製茶機械製造発売元 静岡県 川崎鉄工場製作 金谷町 新案登録願五五二六号 昭和 年 %C 参考文献等:推定・カワサキ機工 %T 唐箕 %C 掲載ページ:駒場農学校コレクション %C 分類①:収穫・調製 %C 分類②:脱穀・調製器類 %C 分類③:唐箕 %C 製作地等:- %C 製作者等:- %C 解説:「颺扇(とうみ)」とも記し、脱穀した籾(もみ)、麦、ダイズ等に混入する稈(かん。茎のこと)切れ、藁(わら)くず、ごみ、未熟粒の選別に、また、玄米中のくず米の除去にも使用された機械。中国から伝来して、我が国の農家では、選別用具として最も大形で、主要な機具となった。手回しハンドルにより、羽根車を回転させて起こる風力を利用して、漏斗(ろうと)から落下する選別物を、一番口、二番口、三番口にそれぞれ精粒、くず粒、藁くずに分ける。展示品は、一番口を手前に、二番口を機体の反対側に、三番口を機体の後方に向けており、12本足である。この形状の唐箕は東日本で収集されており、4本足で一番口、二番口とも機体の手前にある西日本系(京屋系)とは異なる。ハンドルや歯車が木製であることから比較的初期のものと考えられる。なお、唐箕の原理は現在の風力選別機にそのまま受け継がれている。 %C 焼印・備品票等:- %C 参考文献等:農林水産研究情報センター(改)・府中市郷土の森博物館・推定 %T 物理実験用風車 %C 掲載ページ:駒場農学校コレクション %C 分類①:その他 %C 分類②:実験用機具類 %C 分類③:風車 %C 製作地等:- %C 製作者等:- %C 解説:備品票の刻印から、農科大學の物理実験で用いられ、風速と回転速度および出力の関係などの基礎データから、唐箕(とうみ)などの風力を利用した農機具設計への応用を学んだものと考えられる。かつて、教養学部の1年生のときに、農学部に進学する学生の大多数が、物理実験・化学実験・生物実験を必修とされていたのは、農科大學時代からの伝統であったとも言える。また、駒場農学校には、揚水(ようすい)用と推定される実用風車があった。 %C 焼印・備品票等:農大 物理實験室 %C 参考文献等:推定 %T (人力)田植機「農研号」TM1-3型 %C 掲載ページ:農学部・農場コレクション %C 分類①:育成・管理 %C 分類②:移植機類 %C 分類③:田植機 %C 製作地等:長野県塩尻(しおじり)市 %C 製作者等:カンリウ工業株式会社 %C 解説:1955(昭和30)年頃に長野県農業試験場飯山雪害試験地の松田順次技師によって考案され、財団法人電力中央研究所農電研究所(現 環境科学研究所の一部)の関口正夫によって確立された、電熱室内育苗器(いくびょうき)による2~2.5葉の稚苗育苗(ちびょういくびょう)と、稚苗移植が従来の5~6葉の成苗移植(せいびょういしょく)と同等以上の収量確保の実証が、土付稚苗用田植機の開発に大きく貢献し、今日の田植機の根本的な技術となった。この人力歩行型1条田植機(1じょうたうえき)は、ポリシートを用いて帯状苗(おびじょうなえ)(短冊苗)(たんざくなえ)を作るための道具であるスピード折込器(おりこみき)TC-1型と電熱室内育苗器の3点セットで成り立っている。作業能率は2.5~3h/10aで人手の約7~8倍、植付方式は帯状苗切断植付爪式である。1969(昭和44)年には、全国に4万台以上普及した当時の一大ヒット商品であった。 %C 焼印・備品票等:農場備品 %C 参考文献等:カタログ・日本農業機械化協会等 %T (人力)カルチベータ %C 掲載ページ:駒場農学校コレクション %C 分類①:耕耘・整地 %C 分類②:作条機類 %C 分類③:カルチベータ %C 製作地等:- %C 製作者等:- %C 解説:中耕除草(ちゅうこうじょそう)や土掻き(つちかき)などに使う西洋の農具と考えられる。踏鋤(ふみずき)に見られるT字形の横柄が柄の末端より内側に取り付けられているのと、刃の取り付け部分の柄の角棒部分が比較的長いのが特徴。 %C 焼印・備品票等:農大 農學科東京大学農学部工学 %C 参考文献等:推定 %T カルチベータ %C 掲載ページ:駒場農学校コレクション %C 分類①:耕耘・整地 %C 分類②:作条機類 %C 分類③:カルチベータ %C 製作地等:- %C 製作者等:- %C 解説:T字形の横柄を押して、培土板(ばいどばん)で中耕除草(ちゅうこうじょそう)を行う。管理作業用として普及した。 %C 焼印・備品票等:農大 農場東京大学農学部附属農場 %C 参考文献等:推定 %T 両撥土板犂 %C 掲載ページ:駒場農学校コレクション %C 分類①:耕耘・整地 %C 分類②:作条機類 %C 分類③:作条機(作畦機) %C 製作地等:イギリスまたは国産 %C 製作者等:- %C 解説:耕耘(こううん)(鋤起こし(すきおこし))と整地(均平)作業に用いた畜力用農具。犂刀(りとう)本体(犂体(りたい)という)が、左右2個の撥土板(はつどばん)を組み合わせてできている。前の鋤溝(すきみぞ)から一定間隔離したところに次の鋤溝を作るように作業することで、畦(うね)を作ったり鋤溝に施肥をしてから圃場(ほじょう)(畑)を均平にしたりする。現在の畦立て機の前身で、みぞさらい機や培土プラウとも呼ばれる。 %C 焼印・備品票等:東京大学農学部工学 %C 参考文献等:「泰西農具及び獣医治療器械説明書」掲載の農具 %T (畜力)グレーンドリル %C 掲載ページ:駒場農学校コレクション %C 分類①:育成・管理 %C 分類②:播種機類 %C 分類③:畑作用播種機 %C 製作地等:Plagwitz, Leipzig(ドイツ ライプツィッヒ プラグヴァイツ) %C 製作者等:Landmaschinenfabrik Rudolph Sack(ルドルフ サック農業機械製作所) %C 解説:畜力播種機で、ホッパ(種子箱)、種子繰り出し装置、種子導管、覆土装置などからなっている。種子導管と種子繰り出し装置の回転目皿の着脱によって、3条または5条をすじ播きできる。また、種子繰り出し装置の動力は車輪から得ており、作業速度に関係なく播種間隔を一定に保つことができるようになっている。なお、Landmaschinenfabrik Rudolph Sack (RUD. SACK)(ルドルフ サック農業機械製作所)は現在、BBG Bodenbearbeitungsgeräte Leipzig GmbH & Co. KG(BBG Leipzig)(BBGライプツィッヒ耕耘(こううん)整地機器有限合資会社)と社名変更し、ドイツの農業機械メーカのAMAZONEN-Werke H. Dreyer GmbH & Co. KG(AMAZONE)(アマゾン工業有限合資会社)の傘下にある。 %C 焼印・備品票等:RUD. SACK LEIPZIG-PLAGWITZRSP 06728 P5 %C 参考文献等:推定 %T 大鎌 %C 掲載ページ:駒場農学校コレクション %C 分類①:育成・管理 %C 分類②:収穫機具類 %C 分類③:鎌 %C 製作地等:イギリスまたは国産 %C 製作者等:- %C 解説:牧草の収穫機。柄が2本のものと1本のものに大別され、作業者の熟練度や体力によって様々な大きさの刃がある。当時は1日(当時は10時間)作業すると1人で30aの牧草を刈り取ることができた。 %C 焼印・備品票等:農大 農學科 %C 参考文献等:「泰西農具及び獣医治療器械説明書」掲載の農具 %T 大鎌刃および小鎌刃 %C 掲載ページ:駒場農学校コレクション %C 分類①:育成・管理 %C 分類②:収穫機具類 %C 分類③:鎌 %C 製作地等:イギリス・ドイツ %C 製作者等:- %C 解説:大鎌(Scythe(サイセ))および小鎌(Sickle(シックル))の刃のコレクションで、大鎌刃が27種類、小鎌が19種類ある。小鎌は、主に穀物の収穫用(切り取り)だが、イネ科牧草の収穫にも用いられる。湾曲した鋸刃(のこぎりば)が特徴で、鋸鎌と呼ばれることもある。旧ソビエト連邦の国旗には「農」の象徴として描かれていた。 %C 焼印・備品票等:- %C 参考文献等:推定 %T 大鋤 %C 掲載ページ:駒場農学校コレクション %C 分類①:耕耘・整地 %C 分類②:踏鋤 %C 分類③:京鋤(きょうずき) %C 製作地等:滋賀 %C 製作者等:- %C 解説:田の溝堀に加え、畑の荒起しにも使用されたものと推定される末端にT字形の横柄のあるシャベル形の鋤(すき)。 %C 焼印・備品票等:農學農大 農學科 東京大学農学部工学 木札 %C 参考文献等:推定 %T 平鋤 %C 掲載ページ:駒場農学校コレクション %C 分類①:耕耘・整地 %C 分類②:踏鋤 %C 分類③:京鋤 %C 製作地等:- %C 製作者等:- %C 解説:水田の裏作に綿や野菜などの商品作物を栽培する密度の高い農業が発達した地方で、稲作後の田の畦作り(あぜづくり)、溝掘り、田の縁の整理等に使用された、末端にT字形の柄のあるシャベル形の鋤(すき)。 %C 焼印・備品票等:農學農大 農學科 東京大学農学部工学 木札 %C 参考文献等:農林水産研究情報センター(改) %T フォーク %C 掲載ページ:駒場農学校コレクション %C 分類①:耕耘・整地 %C 分類②:踏鋤類 %C 分類③:その他 %C 製作地等:- %C 製作者等:- %C 解説:集めた乾草(かんそう)などを扱うフォークと考えられるが、直線形の柄の先に備中鍬(びっちゅうぐわ)からヒントを得たと推定される刃を取り付け、深く根をおろしたダイコンの掘り起こしに使用された「こて備中鍬」とも考えられる。 %C 焼印・備品票等:農大 農場 %C 参考文献等:推定 %T 米國犂 %C 掲載ページ:駒場農学校コレクション %C 分類①:耕耘・整地 %C 分類②:プラウ類 %C 分類③:撥土板プラウ %C 製作地等:イギリス(アメリカ)または国産 %C 製作者等:- %C 解説:アメリカ式の畜力用洋犂(ようすき)で主に畑での耕耘(鋤(すき)起こし)作業に用いた。鋳鉄製の刃板と撥土板(はつどばん)とから成る犂刃本体(犂体(りたい)という)と、木製の犂体を支える本体と牛馬をつなぐための柄から成る。イギリス式に比べて撥土板が幅広だが全長が短いため重量が軽い。このため、人や牛馬の労力は軽くてすむ反面、作業者に熟練した技術が要求された。牛馬の頭数は、開墾や硬い土壌の場合には数頭から9頭用いることもあるが、通常の圃場(畑)では1~2頭で行った。馬2頭で1日(当時は10時間)作業すると40a以上耕すことができた。 %C 焼印・備品票等:東京大学農学部工学(大形プレート) %C 参考文献等:「泰西農具及び獣医治療器械説明書」掲載の農具 %T 米國犂 %C 掲載ページ:駒場農学校コレクション %C 分類①:耕耘・整地 %C 分類②:プラウ類 %C 分類③:撥土板プラウ %C 製作地等:イギリス(アメリカ)または国産 %C 製作者等:- %C 解説:アメリカ式の畜力用洋犂(ようすき)。原形に近いが製作年は比較的新しいものと考えられ、国産である可能性もある。 %C 焼印・備品票等:東京大学農学部工学 %C 参考文献等:「泰西農具及び獣医治療器械説明書」掲載の農具 %T 米國犂 %C 掲載ページ:駒場農学校コレクション %C 分類①:耕耘・整地 %C 分類②:プラウ類 %C 分類③:撥土板プラウ %C 製作地等:イギリス(アメリカ)または国産 %C 製作者等:- %C 解説:アメリカ式の畜力用洋犂(ようすき)。本機は米國犂のなかでも比較的大形のものと考えられるが、英國犂に比べるとまだ小形である。 %C 焼印・備品票等:- %C 参考文献等:「泰西農具及び獣医治療器械説明書」掲載の農具