渭南文集 52巻目録2卷坿閲古泉記南園記(イナン ブンシュウ) / (宋)陸游著.
イナン ブンシュウ
Inan bunshuu
請求記号:鴎E42:201
注記:書入頁
「渭南文集」は、南宋の代表的詩人である陸游(号は放翁)の晩年の詩文集である。 全52巻中、第40巻以降は筆写本であるが、鴎外の筆ではない。ただし、第47巻の巻末、及び第48巻の第1丁には、鴎外が自筆で筆写稿の欠文を補った箇所が見られる。また、本作後序に続いて、清代の文人趙翼の「甌北詩話」の一節が別筆により、筆写されているが(49ウ)、その筆写は同箇所の識語により文政11年(1828)には行われていたことがわかる。 さらに、最終巻には鴎外の筆による「閲古泉記」、「南園記」、「放翁逸稾目録」が合綴されているが、「南園記」の巻末には鴎外自筆の識語が置かれ、大正8年(1919)7月21日に「桂氏」から『知不足斎叢書』所収の『四朝聞見録』を借覧し、この二文を抄写したことが記されている。また「放翁逸稾目録」の巻尾には、毛晋による識語が写されているので、鴎外は何らかの形で毛晋が汲古閣から刊行した『放翁逸稿』を閲読し、その目録のみを写したものであろう。 なお、最終巻の蔵書印から、多紀元簡《もとやす》(徳川幕府の医官)の旧蔵書であったことがわかるが、この多紀元簡は、「伊沢蘭軒」「渋江抽斎」にも散見する人物である。(渋)
関連作品: 『渋江抽斎』(全集16巻) http://www.aozora.gr.jp/cards/000129/card2058.html
関連作品: 『伊沢蘭軒』(全集17巻) http://www.aozora.gr.jp/cards/000129/card2084.html
参考文献: 佐藤保「渭南文集・剣南詩稿版本考」(『中国文学研究』2号,1961年12月)
参考文献: 尾形国治『明治期文学の諸相』八千代出版,1994年
-
Faculty / Graduate SchoolGeneral Library
-
Original OwnerGeneral Library, The University of Tokyo
-
Data ProviderGeneral Library, The University of Tokyo
-
Rightshttps://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/contents/archives-top/reuse
-
Metadata Rightshttp://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
-
IIIF manifesthttps://da.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/portal/repo/iiif/56c4aa7c-d077-449e-8ad3-576b1cd691b7/manifest
Collection
-
Image Database of Annotated Books in the Mori Ōgai Collection
This database mainly contains materials with Ogai's handwritten transcripts and materials with his handwritten memos among the Ogai Bunko, the former book collection of Mori Ogai.