しんよし原大なまづゆらひ

Type
Book
Issued
安政2年10月2日
Issued (formated)
1855
Extent
縦×横(cm): 36.5×49.5
Description

内容分類: 災害

資料分類: 鯰絵

印刷分類: 木版(多色)

資料番号: I-02-125

サブコレクション: 石本コレクションI

解説: 新吉原の遊廓も、安政江戸地震では、大きな被害を受けた。とくに震動後に発生した火事は新吉原の街を焼き、なかには遊女に逃げられるのを阻止するため、抱主が遊女を店の地下室に閉じ込めておき、多くの遊女が生きながらにして蒸し焼きとなってしまった悲惨な例もあったという。遊女やたいこもち・禿(かむろ)(上級の遊女が使う見習いの少女)たちが、口々に悪態をつきながら地震鯰を殴っているが、地震鯰は「花魁(おいらん)たちに乗られてうれしいよ、そんなに乗るとまた持ち上げるよ、揺すぶるよ」とうそぶく始末である。画面左上からは、地震後の復興景気で思わぬ儲けにありついた建築三職(鳶・大工・左官)たちが「待ちねえ待ちねえ、俺が止めた止めた」「そんなにぶちなさるな」と、人々の乱暴を止めに駆けつけている。建築三職は地震で儲けた人々の象徴として、鯰絵にしばしば登場する。本作は安政江戸地震発生後間もない、遊廓が未だ復興していない時期の作品だと推定される。【富澤達三】

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