資料の解説

1. 鷗外文庫について

東京大学総合図書館が所蔵する鷗外文庫は、森鷗外の旧蔵書です。大正12年(1923)関東大震災によって東京帝国大学附属図書館の蔵書がほとんど失われた後、復興に際して、国内外から様々なコレクションが寄贈されました。その中のひとつが、大正15年(1926)1月に森鷗外の遺族より寄贈されたコレクション「鷗外文庫」です。
総冊数は約19,000冊に上り、内容は、哲学、漢文学、国文学、西洋文学(主にドイツ語のもの)、歴史書、自然科学、医学、軍事と多岐にわたります。鷗外の自筆写本、書入れ本を多く含むことでも知られています。

さらに詳しい解説をみる:総合図書館コレクション解説(鷗外文庫)

 

2. 鷗外文庫書入本画像データベースの構築について

このデータベースは元来、平成17-18年度科学研究費補助金(研究成果公開促進費 課題番号:178049, 188017)と、情報基盤センター図書館電子化部門の協力によって構築したもので、鷗外自筆写本、関連写本(歴史小説の資料となったもの)、書入れ本のうち、269タイトル(和書212・洋書57)を平成19(2006)年に公開しました。
本データベース公開にあたっては、データベース構築時の東京大学大学院人文社会系研究科・国文学研究室の大学院生をはじめ、多数の方々にご協力いただきました。また、データベースの全般にわたり、これまで学内外の研究者と附属図書館職員によって蓄積されてきた様々な調査・研究の成果を参考にしました。ここに深く謝意を表します。


「鷗外文庫書入本画像データベース」作成スタッフ(五十音順)
(「*」は解説執筆者)

梅山聡(*)、大場伊都子、甲斐克子、神田祥子(*)、河野至恩(*)、合山林太郎(*)、小谷瑛輔(*)、
渋谷百合絵(*)、多田蔵人(*)、田中静香、出口智之(*)、西克代、目黒文乃(*)、森加奈子、山田恵子(*)


科学研究費補助金による資料調査及びデジタル化事業が終了した後も、膨大な数にのぼる鷗外文庫資料のデジタル化を進めており、本データベースで随時公開をしています。なお上記のとおり、科研費により作成したデータには資料の解説が含まれていますが、科研費事業終了後に公開した画像には解説が付いていません。その点どうぞご了承ください。

 

3. 鷗外文庫の探しかた

鷗外文庫は全て「東京大学オンライン所蔵目録(OPAC)」で検索できます。
OPACでは、書名・著者名のほか、さまざまなアクセスポイントから検索することができます。請求記号の頭に「鴎」の付いているものが鷗外文庫です。
文庫区分欄には必ず「鴎外文庫」と注記されているので、詳細検索のオプションで「文庫区分=鴎外文庫」で集合を作り、検索結果をダウンロードすることも可能です。
上記のほか冊子体の目録として『鷗外文庫目録』[和漢書之部]、『Der Author-Katalog von auslandischen Bucher in der Bibliothek des Drs. Rintaro Mori (鷗外文庫目録洋書之部)』があります。

【OPAC所蔵情報】

所蔵館 巻次 請求記号 登録番号 状態 文庫区分 刷年 コメント
総合図・書庫   鴎B100:147 0003607553   鴎外文庫    

 

4. 鷗外文庫の利用のしかた

鷗外文庫は、一箇所にまとめて別置しています。ただし特別な利用制限は設けていませんので、書庫内の一般図書と同じ条件で利用することができます。
なお、貴重図書およびコレクション室資料(武鑑と絵地図のコレクション、自筆写本、重要な書入れ本等)は、一定の利用制限がありますので、以下の案内をご確認のうえご利用ください。

【貴重図書】

【コレクション室資料】

  • OPACの配架場所が「総合図・コレクション室(要申込)」のものはコレクション室に配置しています。
  • 事前申込みは不要です。詳しくは総合図書館ホームページの利用案内をご覧ください。

※既に画像を公開しているものは、原本の閲覧をお断りすることがあります。
※このデータベースで公開している画像データ等の利用については、利用条件のページをご覧ください

 

5. 参考文献・関連サイト