請求記号：鴎H20:468

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鴎外が蒐集した『伊沢蘭軒』や『北条霞亭』についてのさまざまな資料を、一冊に合綴したもの。主なものとしては、菅茶山の略系図、頼山陽の略系図、頼山陽の書翰の写し、三箇《さんが》家累代の事蹟、『葦川遺稿』からの抄出などがある。うち、鴎外自筆の資料は全体の半数ほどである。また、近藤俊吾・関藤国助・福田禄太郎らの鴎外宛書翰も合綴されており、鴎外の資料蒐集の過程がうかがえる。なかには福山中学校時代の井伏満寿二(鱒二)が鴎外に宛てた書簡も含まれており、井伏自身がのちに「森鴎外氏に詫びる件」(『朝日新聞』昭和6年(1931)7月15-16日)、「森鴎外に関する挿話」(『鴎外全集』第18巻月報,岩波書店,昭和28年)においてその経緯を回想している。(出)

関連作品: 『伊沢蘭軒』(全集17巻) http://www.aozora.gr.jp/cards/000129/card2084.html

関連作品: 『北条霞亭』(全集18巻)

参考文献: 小川康子「森鴎外関係資料翻刻をめぐり−『伊沢文書』『管頼系諸家事蹟』」(『近代文学注釈と批評』4号,2000年1月)

翻刻: 小川康子「森鴎外関係資料翻刻をめぐり−『伊沢文書』『管頼系諸家事蹟』」(『近代文学注釈と批評』4号,2000年1月)(部分)