Level: アイテム

identifier: O-COL-SN-214

Type: 錦絵

Subject: 新聞錦絵

number of pages: 1

来歴-所有者（L6-001）: 東京大学大学院情報学環図書室/附属社会情報研究資料センター

来歴-現物資料の来歴（L6-002）: 1970年代後半小野秀雄邸より旧新聞研究所に移管。1980年代から2000年代にかけて情報学環本館7F展示室に保存されていたものを、2007年以降図書室/社会情報研究資料センター貴重資料保存スペースに移管。

言語（L6-077）: ja

内容記述（L6-068）: 中止の相撲興行の入場代を強引に返させた男(読み下し文_括弧なし:遠江国浜松駅/にて。山田某とかいふ者/が勧進元にて大角力の第/三日目の興行半に。降出す/雨ゆゑ半札を渡して置て/其後に。札を持来る見物/にも定価を減ぜぬ/不條理ハ。年寄どもと/木戸番の計ひなりと/聞よりも。山田ハ大い/に腹を立。長き刀/を腰に佩土表の中へ/躍入。四本柱に張た/る幕を取て引裂き/暴動/し挙句に。/我眼前にて/木戸銭を見物方に/返さずや。否と言なバ/一々に撫切なるぞと/罵るにぞ。猛き力士も/當然の理には刃向ふ事ならず。/遂に土俵/も取崩して角力ハ/廃止になりしとぞ/木挽町の隠士/転々堂主人略記 )

作成（L6-027）: 絵師:一恵斎芳幾 彫師:ホリエイ

出版者（L6-074）: 錦昇堂

デジタルデータ関連-デジタル化の有無（L6-046）: デジタル化済

元記事原文（CUSTOM_00023）: 近ごろ遠州濱松■にて山田某が■■元をして晴天五日/の■■力を興行せしに三日目に雨が降り出しければ見物/へ■■を渡し後日見に来(く)る時に半人分の木戸銭にて一人/の代銭となるとの約束をして客を返へしたり然るに翌/日に至り此札を持■せし者から当り前の木戸銭を取り代/銭を減ぜず全く是ハ木戸番と年寄どもの不正よりの取(とり)計(はか)/らひなれバ■■元へ沙汰なしなり山田氏ハ此事を聞く/と斎(ひと)しく大きに立腹して威張り出し角力を止めろ止めろ誰/が興行した角力だと思ふ太い奴(やつ)らだと高声に罵(ののし)りながら/四柱本へ張りたる幕を取(とり)て引き裂き椅子を取(とツ)て木戸番を/追ひ廻ハせバ木戸番ハ恐れて■け退(の)き影を隠せしゆゑ山/田氏も何(いづ)れか往きしと見え漸(やう)やく波風(なみかぜ)しづまりたれバ/今や角力が始(はじ)まるならんと持ち搆(かま)へし処へ山田某ハ長刀/を帯して現(あら)ハれ来(きた)り土俵の中へ躍り込み巳(おの)れ等ハ客人を/欺(だま)して木戸銭を貧り取り我に面目を失ハせたり我(わが)見る前/にて銭を見物へ返し詫(わび)ことせずハ一々に撫(なで)切りにするぞ/と呼ハる声ハ雷(かみなり)の落るが如く百千の見物の耳を貫きけれ/ば力士ハ懼(おそ)れ狼狽(うろたへ)て這ふが如くに遁るもあり額(ひたひ)を低れて/居るもありて其騒動大かたならず斯(か)くて小角力(こかくりき)に云ひ付/けて木戸銭を一文も余さず募集せし見物げ返して仕舞ひ/い夫より直に土俵を崩(くず)させて相撲ハ止めになりたりとぞ此/時しも力士の内に争ひ刃向(はむか)ふ者があツたならバ忽まち争闘を起して非命に死する者もあり当人も罪に陥るも計る/べからず危なひ事でハ五座りませぬか