東京日々新聞 千四十五号 [二]

種別
図書
刊行年、書写年等
1875
内容記述

Level: アイテム

identifier: O-COL-SN-211

Type: 錦絵

Subject: 新聞錦絵

number of pages: 1

来歴-所有者(L6-001): 東京大学大学院情報学環図書室/附属社会情報研究資料センター

来歴-現物資料の来歴(L6-002): 1970年代後半小野秀雄邸より旧新聞研究所に移管。1980年代から2000年代にかけて情報学環本館7F展示室に保存されていたものを、2007年以降図書室/社会情報研究資料センター貴重資料保存スペースに移管。

言語(L6-077): ja

内容記述(L6-068): 強欲老婆毒殺計画、強盗が毒入り餅を食ってしまい失敗。(読み下し文_括弧なし:肥前の唐津といふ所にていと吝嗇なる老夫婦あり。平/常爪に火を燃し貯たる金を他にも融通ず。/五百円といふを残し死る老父が遺言に。金を/棺へ入よとて果なく成しを親戚の者が/姥を諭して空財布を棺へ入て葬たる。其初/七日に親類から牡丹餅一重もら/ひしが事に雑れて喰を忘れ夜更けて枕に/つかんとするとき。二人の鬼ども現れ出。我等は閻王の使ひなるか汝夫の遺言に/背き。金を棺へ入ざるゆゑ老夫ハ成仏する事ならず日夜呵責/を受るなり。疾しまふたる金を出し仏に謝を演ずや。といふ/に老婆は驚き嘆き。毫も疑ふけしきなく/土蔵へ金を取に行し跡に二人の鬼等が。/傍に有あふ牡丹餅をつまんで喰し/が忽地に吽と苦しミ七転八倒。/眼口鼻より血を吐し鬼の/死骸を改むれば。婆が/親族の甲乙なり。又牡丹餅を送りしは。/暗に婆を毒殺して金を奪ハん謀計なる。這も親類の一人にて。鬼に紛/たつ盗人に増れる悪事のいかでかハ。/発露さるを得ざらんや 転々堂藍泉記 )

作成(L6-027): 絵師:一恵斎芳幾/彫師:

出版者(L6-074): 錦昇堂

成立年代-元号(L6-021): 明治

成立年代-年(L6-022): 8

成立年代-月(L6-023): 8

デジタルデータ関連-デジタル化の有無(L6-046): デジタル化済

元記事原文(CUSTOM_00023): 是ハ昔しから有る咄に能(よ)く似て居ますから虚説(うそ)か実(ま)/事(こと)かチト請合いひにハ成りませんが報知の■を記(しる)します然(しか)/も陳(■)びて去年八月ごろの事で五座りますが唐■の大■と云ふ処に夫婦暮(くら)しの老■と老婆(ババア)有(あッ)たと若い(省略)若(も)し流行の身代(しんだい)限(かぎ)りでも喰ふと骨を折(をッ)て溜(ため)た金を水の泡(あは)/にする■だから夫よりハイッソ私が死(しん)だら二百両ハ婆々/に残して三百両ハ私が棺の中へ入れて貰ひませう抔と親(おや)/仁(ぢ)が途轍(とてつ)もない馬鹿な事ばかり云ッて相手にならぬゆゑ/親類も仕方(しかた)がなく然(そん)なら然(そ)うとて立別(たちわか)れけるが間(ま)もなく/親仁(おやぢ)が死(しン)で近所の者や親類が寄り集りて葬式の支度をし/て親仁の亡骸(なきがら)を棺の中へ納めんとする時に婆々が三百両/の金を持ち出(だ)して遺言(ゆゐごん)の通り親仁の骸(から)に附けて遣(やッ)て下(く)だ/されと云ふゆゑ皆々が様々と理解して漸(やう)やくに納得(なっとく)さ/せ責めてもの気休(きやす)めに唐財布(からさいふ)を棺の中へ入れて葬るが宜(よ)/いと云ふに相談が極(きま)り葬式を仕舞ひたり斯(か)くて一日と立/ち二日と過て早くも初七日にもなりしかバ親類から喪中(もちう)/の見舞(みまひ)として餅を拵(こしら)へて遣(や)るもあり強飯(こわめし)を蒸(ふか)して贈るも/ありて其夜ハ近所の者を招き到来の強飯(こわめし)を進め茶を出し/夜の更(ふけ)るまで物語りして各々宿に別れ帰へりしが跡に/て婆々ハ只ひとり眠りも遣(や)らず居たりしに夜ハ深々(しんしん)と更(ふけ)/渡(わた)り草木も眠る丑満(うしみつ)ごろ忽まち何処(いづこ)よりか青鬼黒鬼ども/が現(あら)ハれ出てコリャ婆々よ此(ここ)処の親仁(おやぢ)めハ三百両の金子/を持(もッ)て来る筈で有(あッ)たが何(な)ぜ空(から)財布を持(もツ)て来たぞ虚首(うそ)を吐(つ)/いたる科に因り地獄に於て吟味致せしに是ハ婆々が計ら/ひなりとハ云へども其■■(あかり)の立までハ無量(むりやう)の責苦(せめく)を受く/るぞや早く三百両の金を閣魔王へ差し上げたならバ極楽/往生疑がひなしと唐財布(からざいふ)を■(な)げ出せバ婆々ハ取り上げ成/程是ハ■之が五座りますヤレヤレそうで五座しませう只/いま金を出して来ますと鍵(かぎ)を携へ土■に入りし跡にて彼/の鬼どもハ仏壇に供へたる牡丹餅(ぼたんもち)を見付け一ツ二ツ掴(つか)ん/で頬張(ほうば)りしに忽まち七転八倒(しツてんばツとう)の苦しみにて遂に其まま息/絶えたり斯くとも知らず婆々ハ漸やく金を持ち来りしに/彼の鬼どもが歯を噛(か)みしめて倒(たほ)れ居るゆゑイカ様(さま)鬼の寝(ね)/た■(ふり)ハ■(おそろ)しい者ぢやと怯(こわ)々ながら差し覗(のぞ)きモウ目を覚(さま)/して早く此金を持(もツ)て返ツて親仁が苦(くる)しみとお助け下され/と呼び起せども目を覚(さま)さず彼レ是レするうち夜も明(あけ)たれ/バ婆々ハ近所の者に斯(かう)々と知らせけるに人々その有様/を見て■■(ひっくり)是ハ婆(ばア)さんお前の親類ぢや無いかと云ひツツ/引起して見れバ最はや息(いき)もなく躰(からだ)も冷(ひ)えて死(しん)で居るゆゑ/婆々も呆(あき)れ返り直にその宿元へ知らせたれバ皆々周章(あは)/て駈(か)け来り近所の者も寄り集り村役人の耳にも入りて各 (一部解読できず) 脇差(わきざし)を以て来て/出し抜(ぬけ)に右の肩を一太刀切り込み二太刀めに肩下一尺あ/まり切り下(さ)げ左の乳の上より背中(せなか)へかけて一刀突き抜き/頭の肉をも五寸ほど丸く削(そぎ)落(おと)し夫より部屋の外から虎公/虎公と呼び起しけるに虎之助ハ内より何心なく起(お)き出(いで)て/吉五郎が血刀(ちがたな)を提(ひツさ)げたるを見て叱驚(びっく)り襦半一(ひと)ツで逃(に)げ出/し(是ハ直と巡査に捕へられらり)其跡で吉五郎ハ直と刀/を逆手に取直し腹かき切(きつ)て死(しに)ました扨此おかねハ吉五郎/の (一部解読できず) の種(たね)で五座るぞ

コレクション名

  • Digital Cultural Heritage

    東京大学大学院情報学環附属社会情報研究資料センター/ 情報学環・学際情報学府図書室が所蔵する資料の一部を公開しております。
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