東京日々新聞 九百七十八号

種別
新聞
刊行年、書写年等
1875
内容記述

Level: アイテム

identifier: O-COL-SN-196

Type: 錦絵

Subject: 新聞錦絵

number of pages: 1

来歴-所有者(L6-001): 東京大学大学院情報学環図書室/附属社会情報研究資料センター

来歴-現物資料の来歴(L6-002): 1970年代後半小野秀雄邸より旧新聞研究所に移管。1980年代から2000年代にかけて情報学環本館7F展示室に保存されていたものを、2007年以降図書室/社会情報研究資料センター貴重資料保存スペースに移管。

言語(L6-077): ja

内容記述(L6-068): 呆れたインチキ宗教、おすゑ稲荷(読み下し文_括弧なし:長州小月村の京泊りと云ふ所の長谷川熊吉と云ふ/者の女房おすゑに去年十月ころより阿部の清明とか/云ふ狐が乗り移つたとて色々妙な事をしやべり/散らし本年十月にハ火の雨が降り火の風が/吹きて世界がミな黒土に成るなどと/云ひ触らしければ近村の/人ま聞伝へて何うそ火災免れ/る様にと祈祷して京泊に/稲荷の社/を建立して/小豆飯や/油揚を備へて/鼠の油煎だのお洗/米だのと躁ぎ立けるが国中の大/評判となり参詣する者引も切らず/灸点を下して貰へバ何の様な病気でも治ると云ひ或ハ/手の相を見て貰へバ運の吉凶が別るなどと持て林して蟻の如く集りけるが風と或る人/より此稲荷にハまだ官位がないから京都へ位を受けに行くが能いと云ふ相談が始まりて/商人仲間で何程かの金を調のへ本年一月中旬におすゑハ亭主熊吉と隣りの金六が/女房おミすを連れ船にのりて出航せしが備後の尾ノ道にて上陸して或る酒楼にて路用を皆/な飲んで仕舞ひ上京する事も出来ず詮方が無く成りて遂に帰る事に成りしが三人倶に道々を/南無妙法蓮華経南無妙法蓮華経と唱へて人の門に立つつ稍々芸州の広島まで帰り来り暫らく/爰に逗留して亭主の熊吉を国元へ戻し路用の工面をさせて帰国せしがおすゑ稲荷さまハ前に替らぬ/繁昌なり此おすゑ様が広島を出る時に同国の瀬川百丸と云ふ役者を同伴して船の中て乳栗あひ大恍/惚に成り国へ帰りて亭主に云ふ様私ハ男を禁じ身を清潔せねバ罰が当とて別に家を借りて居て/毎晩百丸と密かに枕を並べて楽ミしと此おすゑ稲荷様も人の身の上吉凶禍福ハいろいろと/御しやべり成されて随分人を魅したれども神様も人間も恋ハ思/案の外と見えて百丸に魅されたハ奇談と申そうか愚談と/申そうか呆れ返ります )

作成(L6-027): 絵師:恵斎芳幾/彫師:渡辺彫栄

出版者(L6-074): 具足屋

成立年代-元号(L6-021): 明治

成立年代-年(L6-022): 8

成立年代-月(L6-023): 8

デジタルデータ関連-デジタル化の有無(L6-046): デジタル化済

元記事原文(CUSTOM_00023): 長州小月村の京泊りと云ふ所の長谷川熊吉と云ふ者の/女房おすゑに去年十月ころより阿部の晴明とか云ふ狐が/乗り移(うつ)ッたとて色々妙な事をしやべり散(も)らし本年一月に/ハ火の雨が降り火の風が吹きて世界がみな黒土に成るな/どゝ云ひ觸(ふ)らしけれバ近村の人までが聞(き)き伝へて何(ど)うぞ/火災を免(まぬか)れる樣にと祈祷して京泊に稲荷の社を建立して/小豆飯(あづきめし)や油揚を備なへて鼠(ねずみ)の油煎(あぶらいり)だのお洗米だのと躁ぎ/立けるが遂に国中の大評判と成り道の遠近を云ハず参詣/する者引も切らず又おすゑに灸點を下(おろ)して貰ヘバ何(ど)の樣/な病氣でも治(なほ)ると云ひ或ハ手の相(たち)を見て貰ヘバ運の吉凶(よしあし)/が別るなどと持(も)て林(はや)して蟻(あり)の如くに寄り集りけるが風(ふ)と/或る人より此稲荷にハ未だ官位がないから京都へ位を受/けに行くが能いと云ふ相談が始まりて商人仲間で何程か/の金を調のへ本年一月中旬におすゑハ亭主の熊吉と隣り/の金六が女房おミすと云ふ者を連れ木屋村の紺屋某の船/に乗りて出帆せしが備後の尾ノ道にて風待をして居る内/に上陸して或る酒樓(さかや)にて路用を皆(みん)な飲(の)んで仕舞ひけれバ/おすゑ稲荷さまも上京する事も出來ず詮方(しかた)が無く成りて/遂に又長州へ歸る事に成りしが稲荷樣も亭主の熊吉やお/みすと倶に道々を南無妙法蓮華經南無妙法蓮華經と唱へて人の門(かど)に/立(た■)つゝ稍(よう)々藝州の廣島まで歸り來り暫く爰に逗留し/て亭主の熊吉を国元へ戻し路用の工面をさせて二月上旬/に便船を借り歸国せしがおすゑ稲荷さまの流行ハ前に替/ハらず繁昌なり此おすゑ樣が廣島を出る時に同国の瀬川/百丸と云ふ役者と同伴して船の中で乳栗(ちちくり)あひ大恍惚(おほいろけ)に成/り国へ歸ッて亭主に云ふ樣ハ私ハ男を禁じ身を清潔にせ/ねバ稲荷さまの罰が当るからお前さんにハ月~金を二分つゝ■■せう夫で女郎買ひにでも行きなさいと夫レから/おすゑハ別に家を借りて居て毎晩かの百丸と密かに枕を/並べて楽しミしが百丸ハ此小月村の渡邊実と云ふ社人の/■■■■■て十七八の娘と兼てより偕老の契りありけれ/バ遂に二人つれにて此地を欠け落ちせしが遂に捕へられ/て此ころ吉田驛まで連れ返りしとぞ此おことが兄の実と/■■■母と供に去年十月ごろより東京に在りて国元へハ/■■■一人を殘し置きしゆゑ此樣な間違(まちがひ)が出來しと云へ/■此■■■■■■■■■■の上の吉凶■■ハいろいろと御しやべり成されて随ぶん人を魅(ばか)したれども神樣も人間/も戀ハ思案の外と見えて百丸に魅されたハ奇談と申そう/か愚談と申そうか呆(あき)れ返ッて何とも申されません

コレクション名

  • 小野秀雄コレクション

    東京大学新聞研究所初代所長で日本の新聞研究を牽引した小野秀雄(1863-1913)が収集したかわら版、錦絵、新聞錦絵のコレクション。地震や火事などの災害報道を中心に収集されている。
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