郵便報知新聞 第四百六十三号

種別
図書
内容記述

Level: アイテム

identifier: O-COL-SN-262

Type: 錦絵

Subject: 新聞錦絵

number of pages: 1

来歴-所有者(L6-001): 東京大学大学院情報学環図書室/附属社会情報研究資料センター

来歴-現物資料の来歴(L6-002): 1970年代後半小野秀雄邸より旧新聞研究所に移管。1980年代から2000年代にかけて情報学環本館7F展示室に保存されていたものを、2007年以降図書室/社会情報研究資料センター貴重資料保存スペースに移管。

言語(L6-077): ja

内容記述(L6-068): 芸者梅松が学生中島氏に諫言(読み下し文_括弧なし:誠の心ハ赤阪の溜池に拆く蓮花濁に染ぬ/芸妓の梅吉其色と香に溺れたる中島精/美が学びの道も何しか疎く且夕に色と酒と/に心を奪ハれ漫々地おく日と月に双親の嘆き/大方ならずと聴て愕然梅吉ハ好男子にむかひ/君青年にましますに英沸獨魯の学問に/心を留めたまひなバ世にも稀なる博士と云れたまふ/異質なるに賎妾が如き者に心を惑したまへるか/最情なしと怨ぜしに男ハ彼が赤心に感服し/心を革め学の道に進ミしかバ梅吉ハ云ふかひ/ありと喜びて己が細き絲竹の生活以て/燈火の價を資しかバ男ハ益感激し浮/たる心替換て読書をのミ勉励しとぞ此は明治七年夏とかききぬ 松林伯円記 )

作成(L6-027): 絵師:大蘇芳年/彫師:

出版者(L6-074): 錦昇堂

デジタルデータ関連-デジタル化の有無(L6-046): デジタル化済

元記事原文(CUSTOM_00023): 世に声妓とて賎しむハ其声色を鬻き媚を筵席の間/に売り江湖上の少年輩をして財産を散し身家を失ハ/しむるともてなるべしされども源判官の静ハ白拍子/にして其節烈当時の英傑といえども及ひ難く大磯の/虎ハ曽我の祐成が為に貞節を守ること東鑑に見えた/り徒らに賎しき業とのみ罵り笑うは未た其中に美玉/あるを知らさる門外漢というべし東京牛込辺とかや/士族に中島精美という少年あり容貌ハ潘岳を欺むくべく才学ハ曹植も恥さるべしされとも少き者の習な/れバ巳か家の貧しからさるをもて常に酒樓に遊ひ声/妓を招きて遊ひ戯れしか固より才貌の絶群にして其/性も温順なれバ声妓等も憎からず思うもの少なからす/中にも赤坂一ツ木とやらんに梅吉という雛妓あり年/ハ未だ待宵という頃なれとも心さまいつしかおとな/びて絲竹の枝ハその業いなれハ云もさらなり矯(たお)やか/なれとも仇めかす言葉寡くして情深かりいつ頃にか/ありけんかの中島と契りを結ひ青山の緑り深く溜池/の蓮いろ替らじと盟を固くせしが中島ハ夜に日に快/楽に余念なく学ひの窓を鎖して書机に塵積り父母の/嘆き大方ならすと聞えけれハ梅吉大に驚き或日中島/に向い君ハ妾をいと惜ミ玉うあまりに学ひの道を怠/らせ玉うと承る凡そ男子と生まれてハ年若くして学ひ/壮にして其志をあらハすへきハ人たるの道なりと幼/きな■時父母の玉いしを小耳の底に覚え侍りさ/るを婦人の為にかく人の誹り世の嘲りを受玉うは浅/猿しくも愚かなるミこころなり今より身を慎みまなび/を励み玉えかしさあらハ妾もけふよりしてあわまほ/しと思う心を抑え止めて只一筋に業いを励ミ費を省/きそが余りをもて君の学費の万か一つをも補い侍ら/ん返す返すも学ひの道を怠りな玉いそと涙なからに/かき口説けば中島も茫然として諸手を組み其高論に/思ハす感涙を流し始て夢の醒たる如く其日頓に家/に返り父母に対いて先非を詫ひ或名師の家に寓し螢/雪の功怠らさりしとす其後の噂ハ聞かさりしが世に/声妓の類ハひたふるにいやしく心様もきたなきもの/の如くいうめれと此妓の如き濁りにしまぬ蓮す心/にして静虎にもおさおさ恥さるものというべし

コレクション名

  • Digital Cultural Heritage

    東京大学大学院情報学環附属社会情報研究資料センター/ 情報学環・学際情報学府図書室が所蔵する資料の一部を公開しております。
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