Level: アイテム

identifier: O-COL-SN-191

Type: 錦絵

Subject: 新聞錦絵

number of pages: 1

来歴-所有者（L6-001）: 東京大学大学院情報学環図書室/附属社会情報研究資料センター

来歴-現物資料の来歴（L6-002）: 1970年代後半小野秀雄邸より旧新聞研究所に移管。1980年代から2000年代にかけて情報学環本館7F展示室に保存されていたものを、2007年以降図書室/社会情報研究資料センター貴重資料保存スペースに移管。

言語（L6-077）: ja

内容記述（L6-068）: 遊郭でヤクザが切り合いの大乱闘(読み下し文_括弧なし:博徒長脇差しの類近来漸やく地を拂ひて領民の此害に遇ふ者少/かりしに此ころ縛に就たる伊勢の国一志郡戸水村の農勝田角次郎が倅松/次郎こと変名して吉村熊五良と称する者あり実に天を畏れざる賊なり去ル明治/二年十二月/国元を/逃亡し/処々を/漂泊せし/が翌年八/月下旬の頃/信州若幕村の博/徒竹五郎方に寄留し/その子分菊太良を誘なひて戸倉駅/小松屋といふ遊女屋に至り遊興の上娼妓/と共に臥し居たりしを夜半に至り忽まち/多勢押入り上意々々と声かけけれバ松次郎ムツクと起/上り兼て布団の下に隠し置たる脇差を取りて身を構へサア/来よと打見るに彼の押入りし者どもハ此近傍なる八幡村の博徒/大五良の子分幸太良喜一郎貞吉光太良合沢四郎松城繁蔵/その外五六人手鎗を引提げ大刀を閃かし無二無三に切て掛りけれバ/松次良心得たりと刀の鞘を払い多勢を相手に切り合ひけるが松次良/ハ手に四ケ所脚に四ケ所の疵を負へども尚も屈/せずして奮ひ戦ふにぞさしもの多勢も叶はじ/とや思ひけんミな散々に逃げ失せたり然るに松次郎に/誘なはれたる菊太郎ハ重傷なるを以て松代藩庁へ訴ヘ疵所検査を受/けしが遂に間もなく是が為に死去したり夫より松次郎ハ松代の春吉方/へ引取られ疵療養を加へしに程なく全快に至りしかハ同じく十二月下旬のころ/彼の妓楼へ切り入りし大五郎の子分ども笹平村なる豆腐屋に集りて博夾/を催し居る趣きを聞出し先の仇を報ゆるハ此時なりと再たび六七名の/博徒を呼び集め各々手/鎗を携へ長刀を帯びて直/に笹平村へ押し寄せ突然と/彼の豆腐屋へ踏ミ込ミけれバ四/五十名の博徒ども其勢ひに恐怖し/一支へも支へずして蜘蛛の子を散らすが如く/に逃げ失せけるを松次良は跡追/かけて出たるが闇夜なれバ/誰とハ/知らず一二人返/し合ハせ踏ミ止まりて切結びしも/忽ち之を切り殺しけれ/バ残る者どもハ八方へ散/乱したり松次郎ハ胆太くも又/かの春吉かたに食客たりしが/明治五年十一月五日の夜/近所まで遊びに行かん/何心なく戸外に出たる/折から捕亡吏五六人/づかづかと立寄り/御用と声掛け木/刀を以て打かかるを松次良/心得たりと抜き合はせて/立ち向ひ捕亡二人に深/手を負はせ自分も/頬を切られながら/辛うじて其場を逃去り夫より直と/越後に遁がれ暫時隠れ居しが/再び野州に立ち越しそれより又/神奈川横浜辺を徘徊し遠州掛/川出生の玉五郎と懇意を結び/明治六年十二月二十六日の夜玉五良等と四人連にて神奈川駅の/博夾場ヘ抜刀を提て踏ミ込ミ/賭銭十八把を奪ひ取り各々/是を分配して夫より生国伊勢/へ趣かんと玉五良を伴なひ東海/道を上りけるが昨年二月九日遠州/掛川駅の博徒亀七かたに至り爰にて/徒らに日を費したるに故郷に返り/たるとて面白き見こみもなしと/再たぴ道を転して甲州に向ひ/東京へ登らんとする際去ル十二月/二十二日高井戸村におゐて忽ち/捕縄に就きたりとぞ )

作成（L6-027）: 絵師:一恵斎芳幾/彫師:渡辺彫栄

出版者（L6-074）: 人形町具足屋

デジタルデータ関連-デジタル化の有無（L6-046）: デジタル化済