カテゴリー

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A 謡本 能の台本です。約2600点を数え、本アーカイブの半分近くを占めます。手書きの「写本」と刊行された「版本」があります。さらに、一つないし複数の作品の全体を収めたものを「番謡」、独吟用に作品中の一部分を抜粋した謡や独吟専用の短い謡を「部分謡」と呼んで区別しています。世阿弥自筆の台本は、「B 注釈、伝書、学書等」の「世阿弥自筆本」にまとめて分類されています。
 番謡写本謡本の中心をなす資料です。本アーカイブの番謡の写本は基本的に上掛(観世流・宝生流)系統の詞章を持つものです。
 番謡写本(下掛)番謡写本のうち、詞章が下掛(金春流・金剛流・喜多流)系統のもの。
 番謡刊本(観世)番謡の刊本(書肆から出版された本)のうち、観世流の詞章のもの。
 番謡刊本(宝生)番謡の刊本のうち、宝生流の詞章のもの。大正期に刊行された謡本集一揃いだけがあります(未撮影)。
 番謡刊本(喜多)番謡の刊本のうち、喜多流の詞章のもの。
 部分謡写本部分謡は、作品中の一部分を抜粋した小謡、独吟専用の闌曲(乱曲・曲舞謡)などからなります。基本的に上掛(観世流・宝生流)系統の詞章です。
 部分謡刊本(観世)部分謡の刊本(書肆から出版された本)のうち、観世流の詞章のもの。
 部分謡刊本(下掛)部分謡の刊本のうち、詞章が下掛(金春流・金剛流・喜多流)系統のもの。1点のみ(未撮影)。
 新作謡写本主に明治以降に新作された謡曲の写本(手書きの原稿ないし写し)です。
 新作謡刊本明治以降に新作された謡曲の刊本(印刷ないし複写されたもの)です。
B 注釈、伝書、学書等 謡の語句に関する注釈書、世阿弥の『花伝』をはじめとする能楽の演技を論じた伝書、その他故実や家系を考証した書物などがあります。
 世阿弥伝書関係世阿弥の伝書の写本や、一部を抜粋したものなどがあります。
 世阿弥自筆本世阿弥自身の直筆による伝書と能本(能の演出注記入り台本)です。本アーカイブの最重要史料となります。
 元章伝書江戸中期に革新的な活動を行った十五世大夫観世元章が著した伝書や注釈入り謡本です。
 能伝書演能全般について論じた伝書です。
 翁伝書「翁(式三番)」に関する由緒や故実を記した伝書です。唯一神道源宗の吉田(卜部)家が能役者に伝授した「翁の大事」が大半を占めます。他に、異式演出についての文書なども含まれます。
 謡伝書能の謡(うたい)に関する伝書です。世阿弥の音曲論を受け継ぐものや謡の技術指南を目的とするものなどがあります。
 笛伝書能の囃子のうち笛に関する伝書です。
 小鼓伝書能の囃子のうち小鼓に関する伝書です。
 大鼓伝書能の囃子のうち大鼓に関する伝書です。
 太鼓伝書能の囃子のうち太鼓に関する伝書です。
 家系図観世家の家系を考証し系図として整理した書物が中心です。観世家以外にも、シテ方の片山家や太鼓方の金春家などの家系図もあります。
 注釈謡の文辞について注釈した資料です。ここでは、謡本の空白に書き入れた考証や、紙片に記したメモの類は含まず、謡の冒頭から一句ずつとりあげ、曲の順に従って注釈し、一冊の体をなす資料をさします。
 随筆・考証・故実謡の語句や、能にまつわる故事や、有職故実などを考証した内容を書き留めた紙片、書物です。
C 付 能の上演譜を記したものを、広く「付」といいます。中でも、シテやワキの演技譜を「型付」と呼び、囃子の演奏譜を「手付」と呼びます。
 型付能一番、あるいは部分演奏のシテの演技譜を記したものです。こんにちの小書に相当する習事の演技譜も多く含まれています。
 謡の本文や節の変遷をもとに、そのうたい方について記したものです。
 各曲のワキの、舞台上での所作付や演技譜を記したものです。現在は廃絶してしまっている春藤流の付なども含まれています。
 小鼓小鼓の演奏譜です。鼓の「付」には、基本の手組(リズムパターン)だけを示したもの、謡い・舞事・囃子事に合わせてどのような手組を打つかを記したもの、特殊な替えの手を集めたもの等があります。
 大鼓大鼓の演奏譜です。
 太鼓太鼓の演奏譜です。
 笛の演奏譜です。大半は笛の音を文字に置き換えた「唱歌」を記したものです。舞や登・退場楽の譜が数多く伝わり、流儀も様々です。
 四拍子笛と小鼓など、二役以上の演奏譜が合わせて記される資料です。舞事の譜が多く伝わり、ほとんどが打楽器を主体とするものです。
 装束・作物他面・装束・作り物(小道具)に関する付です。
D 史料 観世家の活動のなかで書き記された様々な歴史資料です。約1600点にのぼり、本アーカイブでは謡本に次いで大きな部分を占めます。
 番組能・狂言の演目数や役者名などが記された史料です。能組ともいいます。
 勧進能江戸時代以前に、多くの観客から入場料をとって行われた能の催し「勧進能」に関する史料です。
 記録主に能に関する歴史的な記録類を対象としています。
 由緒書能楽諸家の起源・由来・職能などの来歴を記した文書です。
 絵図能舞台図や能役者の演能図など、主に能に関する絵図です。写真も含みます。
 作者付能・狂言曲目を作者別に記した史料です。
 名寄能・狂言・謡などの曲名を集めた目録一覧表です。
 書上江戸幕府に提出した書類です。所演曲一覧を書いたものがほとんどですが、拝領屋敷に関する書上もあります。所蔵されているのは、下書きや控えとして残したものです。
 名鑑主に役者や弟子などの名簿です。
 書状・雑観世家に宛てた手紙や書類です。手紙の他は起請文や近代の書類などです。
 免状(申請書・礼状)習事の伝授に関する書類です。免状の控えや被相伝者の名簿、伝授の申請書や、伝授されたことに対する礼状などです。
 面・装束等目録面や装束、小道具などの一覧です。
 その他能楽関係の史料のうち、いずれの細目にも当てはまらないものです。
E 狂言 狂言関係の資料です。多くを狂言台本が占めます。ここでは独立した狂言作品を「本狂言」と呼び、能の中で狂言役者が担当する「間狂言」と区別します。
 本狂言狂言三流(和泉流・大蔵流・鷺流)に特定されない狂言台本です。
 本狂言(和泉流)和泉流の狂言台本です。
 本狂言(鷺流)鷺流の狂言台本です。鷺流は玄人の流儀としては断絶しましたが、観世座と結びつきが深かったため本アーカイブの狂言台本では最も資料数が多くなっています。
 本狂言(大蔵流)大蔵流の狂言台本です。
 狂言記系諸本江戸時代に版本として市販された狂言台本四種の総称を「狂言記」と呼びます。狂言三流とは異なる詞章を持ちます。
 間狂言能の中で狂言が担当する部分(主に前場と後場の間の語り)を間狂言といいます。その台本です。
 小舞謡小舞(狂言の舞)を伴う狂言の謡を小舞謡といいます。その詞章です。
 伝書狂言の芸について論じた書物です。
 型、装束、作り物など、演者が上演の決まりごとを書き付けた書物です。
 名寄所蔵品や作品・演出のレパートリーをリストアップしたものです。
F その他 観世家に保管されながらも能とは直接つながりのない資料や、近代公刊物などです。