唐女郎魚玄機詩(トウ ジョロウ ギョ ゲンキ シ) .

トウ ジョロウ ギョ ゲンキ シ

Tou jorou gyo genki shi

種別
図書
内容記述

請求記号:鴎E45:991

注記:書入頁

歴史小説『魚玄機』(『中央公論』30年8号,大正4年7月)の資料の一つ。 「佐々木信綱君将来」と鴎外墨筆の前識語がある。佐々木信綱宛の書簡(明治37年(1904)2月,全集書簡番号337)に「其節御寵贈之詩集今日一読仕候」云々とあり、この前後に本書が信綱より贈られたものと推定される。同書簡には「見レバ作者ハ別品ニテ女道士兼芸者ト云フヤウナル人物ニテソレガ又嫉妬デ別品ノ女中ヲ殴チ殺シ獄ニ下リタリトアリ実ニ芝居ニデモアリサウナ珍事ニテ面白ク存候」との感想が述べられており、これが後年『魚玄機』の構想につながったのだろう。 『魚玄機』のもう一つの資料である『温飛卿詩集』(鴎E45:1119)は大正4年(1915)6月4日の日記に「文求堂に往きて温飛卿集を買ふ」とあり、作品執筆直前に購入している。 なお小説『魚玄機』の末尾には「参照」としてのべ28点の書名が列挙されているが、鴎外が直接見た本は本書『唐女郎魚玄機詩』と『温飛卿詩集』のみで、残りは両書巻末の付録(本書の場合は「魚玄機事略」)に引かれている書目である。(梅)

関連作品: 『魚玄機』(全集16巻)

参考文献: 尾形仂『森鴎外の歴史小説 史料と方法』筑摩書房,1979年

コレクション名

シェアする

関連資料