東京日々新聞 九百九十二号

種別
図書
刊行年、書写年等
1875
内容記述

Level: アイテム

identifier: O-COL-SN-203

Type: 錦絵

Subject: 新聞錦絵

number of pages: 1

来歴-所有者(L6-001): 東京大学大学院情報学環図書室/附属社会情報研究資料センター

来歴-現物資料の来歴(L6-002): 1970年代後半小野秀雄邸より旧新聞研究所に移管。1980年代から2000年代にかけて情報学環本館7F展示室に保存されていたものを、2007年以降図書室/社会情報研究資料センター貴重資料保存スペースに移管。

言語(L6-077): ja

内容記述(L6-068): 家出娘に金比羅様がのりうつる(読み下し文_括弧なし:困ツた困ツた。/何うも斯う/も成んぞ成んぞ/幾ら亜細亞/洲の癖だと云ても/其所でも幽異ここでもお化だ十八日/にハ御崎明神が腹を立て人を/取り殺す十九日にハ伊世の国/で神明の鳴たのハブウの音も/なく成たと余まり続け/玉に怪談ばかり書ても/円朝から小言が来るかも知/らないが併し此様な事も出/して置たら世間の者/の夢の醒める足しにも/なろうかと又妙的な咄を/記します是ハ武州秩父郡の上田野村の清四郎の/娘おかねと云ふ女がある夜近所へ湯入に往とて風と内を出か/けたまま帰つて来ぬゆゑ父は大に心配し親類や懇意を集めて/近村までも三日が間残る所なく尋ね探したれども一向に行方が知れず/一同心配して居たりしに二十日の夜深に至りて忽まち清四良が前の山にて怪しき/声が聞ゆるゆゑ近所の者も打ち連れて山へ尋ね登りて見れバ大木の茂りたる/中におかねハ髪の毛を揮り乱し六尺ばかりなる青竹を杖につき我ハ讃岐の/金毘羅なりおかねを同道て日光より古峰が原へ参ツて来た何れ来年の/三月十七日にハおかねを連て日光へ参るへしと云ふかと思へバ/夫れなりに金毘羅さまハ/上られ玉ひて夢の醒たる/如くなりしと是も前/号に記したる長/州小月村のおすゑ/稲荷の類かも知れ/ませぬ )

作成(L6-027): 絵師:恵斎芳幾/彫師:渡辺彫栄

出版者(L6-074): 人形町具足屋

成立年代-元号(L6-021): 明治

成立年代-年(L6-022): 8

成立年代-月(L6-023): 4

デジタルデータ関連-デジタル化の有無(L6-046): デジタル化済

元記事原文(CUSTOM_00023): 困(こま)ッた困ッた何(ど)うも斯(こ)うも成(な)らんぞ成らんぞ幾ら亜細亜洲の/癖(くせ)だと云(いツ)ても其所(そこ)でも幽霊ここれもお化(ばけ)だ十八日にハ御/崎明神が腹を立て人を取り殺す十九日にハ伊世の国で神/棚の鳴(なツ)たのはブウの音もなく成(なツ)たと余(あん)まり続(つづ)け玉に怪談(くわいだん)/ばかり書(かい)ても円朝から小言(はり)が来るかも知らないが併し此/様(こん)な事も出して置(おい)たら世間の者の夢の醒める足(た)しにもな/ろうかと又妙的(めうてき)な咄しを記します是ハ武州秩父郡の上田/野村の清四郎の娘おかねと云ふ女が田村の何がし方へ嫁(よめ)/に往ツた処が兎角に内輪が治まらぬとて久しく親里へ帰(かへ)/ッて居ると田村からハ度び度び掛け合ひに参り彼レ是レ/面倒なりし中に去年の二月十七日の夜おかねハ近所へ湯(ゆ)/入(はい)りに往(いく)とて風(ふ)も内(うち)を出かけたまま帰(かへ)ッて来(こ)ぬゆゑ父清/四郎ハ大に心配し親類や懇意を集めて近村までも三日が/間残る所なく重ね探(さが)したれども一向に行方が知れず一同/心配して居たりしに二十日の夜深(よふけ)に至りて忽まち清四郎が/前の山にて怪しき声が聞ゆるゆゑ近所の者も打ち連れて/山へ尋ね登りて見れバ大木の茂(しげ)りたる中におかねハ髪の/毛を振(ふ)り乱し六尺ばかりなる青竹を枕につき我(われ)ハ讃岐(さぬき)の/金比羅なりおかねを同道(つれ)て日光より古峰(こ■)が原へ参(まゐ)ツて来/た何(いづ)れ来年の三月十七日にハ又おかねを連(つれ)て日光へ参る/べしと云ふかと思へバ夫れなりに金比羅さまハ上らせ玉/ひて夢の醒めたる如くなりしと此事が大評判となりて此/娘ハ戸口から外へ出た事もなかッたに金比羅さまの■(■)て/居る間ハ讃岐や日光の事を能く知(しツ)て居たのヤレ金比羅/さまが御差■で杉の木の梢(うら)へ紅(あか)い髪で腰掛けを切(きツ)て結(ゆ)ひ/付(つけ)ろとおツしやるから仰せの通りにした処が不思議な事/にハ其紙が何時(いつ)まで立(たツ)ても色がさめぬの夫(それ)よりもまた妙なのハ此(こ)とし三月の十七日ちかく成ると三日も前からお/かねハ一切食事を絶ち只茫然として居たりしが忽まち又/黄色(きいろ)な声を出して我ハ讃岐の金比羅なるぞと云ひ出しけ/れバ村々の者が取り取りに評判して手習などハ仕(し)た事も/無くいろはのいの字も知らぬ者が何(こ)の様な六(むつ)かしい字で/も読む抔と噂し病人の祈祷を頼み方角の吉凶を見て貰(もら)ふ/者も日々に多し浦山村の若御子(わかみこ)明神を近ごろ上田野村の/石原と云ふ処へ遷したれバ夫(それ)から村内に病人が多く成り/いろいろ災難が絶えぬ故おかね様に尋ねたれバ是ハ明神/を石原へ遷(うつ)した罰(ばち)だ早く元の処へ神躰を送り戻さねバま/だまだ何(こ)の様な凶変が有(あろ)うも知れぬとの事なりと村内が/俄かに騒ぎ出し彼のおかねを先に立て十九日の早天より/神躰を元の処へ送りたりおかねがその日の様子を云ハバ/両眼(まなこ)を白布(しらぬい)にて■(おほ)ひ鳥(とり)の飛(とぶ)が如くに素足(すあし)で一里余りの険(けわ)/しき路を駈(か)け登(のぼ)りたり■テ明神を元へお戻(もど)し申してか/ら村の病人も段々■(よ)く成りますと其所の者が自慢■し/く報知せり是も前号に記したる長州小月村の■■■■/の類かもしれませぬ

コレクション名

  • Digital Cultural Heritage

    東京大学大学院情報学環附属社会情報研究資料センター/ 情報学環・学際情報学府図書室が所蔵する資料の一部を公開しております。
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