Level: アイテム

identifier: O-COL-SN-201

Type: 錦絵

Subject: 新聞錦絵

number of pages: 1

来歴-所有者（L6-001）: 東京大学大学院情報学環図書室/附属社会情報研究資料センター

来歴-現物資料の来歴（L6-002）: 1970年代後半小野秀雄邸より旧新聞研究所に移管。1980年代から2000年代にかけて情報学環本館7F展示室に保存されていたものを、2007年以降図書室/社会情報研究資料センター貴重資料保存スペースに移管。

言語（L6-077）: ja

内容記述（L6-068）: 芝居の悪役の演技が上手すぎ、興奮した客に殴られる。(読み下し文_括弧なし:蛎売町中島座の芝居ハ此/たび紅皿かけ皿と云ふ狂言を/仕組しが初日より大入にて前名/さだ助とうじ路鳥のすね平といふ奴が/かけ皿を責る所がいかにもにくらしく見/功者連中も大出来だとほめ居しが/当月十五日に仕事師の見物が/土間に居てナンボ狂言でも/ひどい事をしやアがると大ふ/せうちにて彼のすね平に出/立たる中島路鳥が楽屋へ入るを待合せにぎりこぶしを/ふりあげ鳶が鷺をさんざん/に打しとぞ此鷺助が/すね平も余りよく出来/たから此拳を二つ三つ/頂戴したるなるべし/御ひゐきの/ちからこぶしぞ/有がたき/路鳥 )

作成（L6-027）: 絵師:恵斎芳幾/彫師:渡辺彫栄

出版者（L6-074）: 人形町具足屋

デジタルデータ関連-デジタル化の有無（L6-046）: デジタル化済

元記事原文（CUSTOM_00023）: 蛎殻町中島座の芝居ハ此たび紅皿かけざらと云ふ狂言/を仕組しが初日より大入にて土間さじき賣リ切レ申候の/札をかける程の勢なり国太郎のかけ皿さすが大芝居のお/やま申し分なしと昨日の報知新聞に一文字屋が譽たる如/くなかなか上出來のよし一昨十五日ハ殊の外の大入なり/しが彼の継母(まゝはゝ)が下男のすね平に云ひつけてかけ皿を責(せめ)さ/せる樣子のさも憎く憎くしく実に見るに忍びざる程なり/しが土間に見物して居たるは組の鳶の者が忽まち目を怒/らして何(なん)ぼ狂言でも余(あん)まりな事をしあがるから己(をれ)が承知/しねエと立あがりて舞臺(ぶたい)のうしろへ廻り拳(こぶし)を握り固(かた)めて/彼の下男すね平に出立(いでたち)たる中島路鳥が樂屋へ入(はい)るを待合(まちあ)/ハせ横頬(よこづら)を力に任(まか)せてウンと云ふほど打擲(ぶんなぐ)ツたりしかば/路鳥ハ驚ろいて倒(たを)るゝ処を猶も打(うた)んと拳を振て掛りける/ゆゑコリヤ大変と人々寄り集りて漸やく取り鎮めたりと/ぞ其藝の妙に入りたる遂に假を認めて眞と為すに至る者/も昔より少なからず此鷺助がすね平も余りよく出來たか/ら此拳(こぶし)を一ツ頂戴したるか又ハ此鳶人足も前号に記した/る伊_トの国の芝居で平右衛門の女房が舞臺へ押し上りて/亭主を引き立て連れ歸りし如く只その当人の了見だけの/心底より感発したる物か何れにしても一笑話なり