地震節用難事尽
種別
図書
刊行年、書写年等
安政2年10月2日
刊行年月日(西暦)
1855
内容記述
内容分類: 災害
資料分類: 鯰絵
印刷分類: 墨一色
資料番号: II-01-007
サブコレクション: 石本コレクションII
備考: II-01-002からII-01-007は6枚続き/3コマ目の画像は当資料の翻刻
解説: 江戸時代に教科書とされ、江戸町人に普及した往来物に『小野篁歌字尽(おののたかむらうたじづくし)』がある。これは、漢字の学習のため、偏や旁の共通する漢字を集め、それを覚えるための歌を記したものである。『小野篁歌字尽』のパロディーには、すでに曲亭馬琴の『无筆節用似字尽(むひつせつようにたじづくし)』や式亭三馬の『小野〓[*編集注 竹かんむりに愚]譃字尽(おののばかむらうそじづくし)』などがあり、面白可笑しい漢字が考案されている。この「地震節用難事盡」でも、難字ならぬ「難事」があげられ、二十四の文字が並んでいる。一見、難しそうな字が記されているが、内容的には、例えば「はりをち(梁落ち)」という読みの漢字が「骨」偏に「折」という字になっている(家屋の倒壊で梁が落ち、下敷きとなって骨を折る)など、わかりやすい。なお、この「地震節用難事盡」にも、『不用大変勧進要文集』(II-1-6)と同じ「大道散人」の名が記されている。さらに、鯰の絵の横には、「鈍画」という文字と菱形に「文」の字の印が見えるが、菱形に「文」の字の印は、カタカナの「ロ」に「文」、つまり「ロ文=魯文」と解釈できる。地震当時、仮名垣魯文は鈍亭魯文と名乗っていたが、「鈍画」や菱形に「文」の字の印からも、この摺り物は、魯文の記したものと考えてよいだろう。【湯浅淑子】
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部局総合図書館
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所蔵者東京大学総合図書館
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提供者東京大学総合図書館
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メディア(画像等)利用条件https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/contents/archives-top/reuse
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メタデータ利用条件http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
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IIIFマニフェストURIhttps://iiif.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/repo/iiif/5f462d65-5d03-43da-a20d-c8a33c66fe96/manifest
コレクション名
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石本コレクション
地震研究所第2代所長・石本巳四雄氏が収集した、災害に関するかわら版や錦絵などから成る資料群です。(旧サイト名「地震火災版画張交帖」)
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