東京日々新聞 千四十三号 [一]
Level: アイテム
identifier: O-COL-SN-210
Type: 錦絵
Subject: 新聞錦絵
number of pages: 1
来歴-所有者(L6-001): 東京大学大学院情報学環図書室/附属社会情報研究資料センター
来歴-現物資料の来歴(L6-002): 1970年代後半小野秀雄邸より旧新聞研究所に移管。1980年代から2000年代にかけて情報学環本館7F展示室に保存されていたものを、2007年以降図書室/社会情報研究資料センター貴重資料保存スペースに移管。
言語(L6-077): ja
内容記述(L6-068): 爺の出来心、武士の妻に手を付けるが未遂。 (読み下し文_括弧なし:釣して網せず宿鳥を射ず。と/聖賢の書ハさて休て教も恥も/白臑に見惚て夜這ふ粂翁が。宿取/をしめる姦淫をしたや万年町に住む。/士族藤原直吉が還禄資金/を残なく遣ひはたせし暁に。妻の/おたきを娼妓となし出稼に/出す相談ととのひ内藤/新宿裏町なる木賃宿にて/名残をおしミ。酔て臥たる薄蒲団/おたきが寝像のわるければ 転り出して/広げたる。一間に臥し合宿の老恠ハ横浜/元浜町の山田文蔵なる者の。兄富五良/が五十余にて此為体に謀叛の気さし/そろりそろりと乗かけしを。おたきハ寝惚たるまゝに/夫とおもひて自由になり。アゝ嬉しやトいふ声に/愕然覚たる直吉が。此畜生めと引捉る騒ぎに/巡査も馳来りて。遂に分署へ拘引たる三人りは/ 恥を白川夜ふね。夢おどろかす仮寝ぞうた/てき。 転々堂藍泉記 )
作成(L6-027): 絵師:一恵斎芳幾/彫師:
出版者(L6-074): 錦昇堂
成立年代-元号(L6-021): 明治
成立年代-年(L6-022): 8
成立年代-月(L6-023): 8
デジタルデータ関連-デジタル化の有無(L6-046): デジタル化済
元記事原文(CUSTOM_00023): 下谷萬年町に住居せし藤原の直吉公ハもと何所(どこ)やらの/士族で家禄奉還金を以て商法を始め玉ひしが元より馴れ/ぬ商(あき)なひゆゑ設(もう)かりもせぬお金を芝居に寄(よ)せにと遣(つか)ひ果/して二分も残らぬ暁(あかつ)きに漸(やう)やくに目ハ覚めたれども最は/や跡へも先へも往き難き身の上となりて外に思案ハ泣く/泣くも女房おたきが人並に■(■■)れし姿色(きりょう)の玉を見にミに新/宿の貸屋敷へ稼(かせぎ)に出さんと相談のうへ新宿へ同伴して北/裏町の木貸宿越後屋と云ふ内へ宿(やど)りしが翌日(あす)ハ苦界に■/む身の今宵(こよひ)ばかりの添(そ)ひ臥(ふ)しぞと夫婦の恩愛すて難(がた)く越(こ)/しかた行末(ゆくすゑ)を語り続(つづ)けて深更に及びしかば疲(つか)れし■に枕/を並べて寝たりしが元より狭(せま)き木賃(きちん)の床に此ごろの夜の/生暑(なまあつ)さあを兼て寝像(ねぞう)も能(よく)ないおたき蒲団(ふとん)の外(そと)へ転(ころが)り出て白/き股を丸出しに前後も知らず眠(ねむ)りけるを一間(ひとま)に宿(やど)りし老/人が夜半のころに起(お)き出(いで)て小便(てつづ)に往しが何心なく直吉夫/婦が寝たる屋敷を通り掛り消(き)えいりたる行燈(あんとう)の影におた/きが股の白き■や黒き辺(あたり)をチラと見認(みと)め悪(わる)くも条の仙人/めき忽まち目も心も暗(く)らむばかりに煩悩(ぼんのう)を起し我しらづ/立よりておたきが両脚(あし)を押し開(ひろ)げ此老仁(おやぢ)が■に似(に)て太(ふと)き/古(ふる)道具を持出(もちだ)し会釈(えしゃく)も無(な)く去る所へ突き入れし似おたき/ハ寝惚(ねぼ)けたるまま亭主と心得て盡(つき)ぬ名残を繰(く)り返しつつ可(か)/愛(わい)と云ふ一声(ひとこゑ)が直吉の耳に入りコリヤおたき夢でも見た/か魘(うなさ)れたかおたきおたきと声掛(かけ)られ此時始めて心付き見れ/バ亭主ハ傍(そば)に在り吾身(わがみ)の上に乗(の)り掛(かか)りしハ見も知らぬ老(おや)/■(ぢ)なるにぞ吃驚(びっくり)して■(は)ね起(おき)るに亭主ハ素早(すばや)く飛び付(つき)て老/人が首筋を引捉(ひっつかま)へ斯(こう)の畜生の大い奴(やつ)をのれ何処(どこ)から来(き)わ/がッたサア一所に往あがれと屯所へ引(ひき)往(ゆ)かんと騒(さわ)ぎ立る/物音を聞付けて傍(あたり)に下宿せし巡査が駈け付け即時に拘引/して取り乱せしに夫婦同臥せし女房を姦淫せんとせし罪/状判然たれバ直と其■の文応へ送りしとぞ此老恠ハ横濱/元濱町の山田文蔵が兄富五郎とて五十二三の男なるよし/併しモウ一晩遅(おそ)かッたならバおたきさんの蒲団の中へ鈍(どん)な恠物(おばけ)がむぐり込(こん)でも亭主の直公ハ何(なん)とも申すべき■ハ/有りますまい此老仁(おやぢ)も老仁だが亭主も亭主なれバ女房も/女房で五座ります幾ら最負分で考がへて見ても余り文明/開化の大日本国人民の品行にハ驚ろきます
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部局情報学環・学際情報学府
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所蔵者東京大学大学院情報学環図書室/附属社会情報研究資料センター
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提供者東京大学大学院情報学環図書室/附属社会情報研究資料センター
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メディア(画像等)利用条件http://dch.iii.u-tokyo.ac.jp/s/dch/page/license_other
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メタデータ利用条件http://dch.iii.u-tokyo.ac.jp/s/dch/page/license_other
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コレクション名
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Digital Cultural Heritage
東京大学大学院情報学環附属社会情報研究資料センター/ 情報学環・学際情報学府図書室が所蔵する資料の一部を公開しております。