石點頭 14巻(セキテントウ) / (明)天然癡叟著 ; (明)墨憨主人評.

セキテントウ

Sekitentou

種別
図書
内容記述

請求記号:鴎E46:149

注記:書入頁の一部(文字書入のみ)

『石点頭』は明代の擬話本小説集。全14巻で、独立した短編14編を収める。別名「醒世第二奇書」。本蔵書は金閭葉敬池梓とあり、天然痴叟著、墨憨主人評、龍子猶の序。「墨憨主人」と「龍子猶」は馮夢龍のことであるが、「天然痴叟」については不明。中に同性愛を扱った話が含まれるため中国では清代に「禁書」とされた。日本には近世後期に舶来されており、これを翻訳・翻案した作品も書かれている。 鴎外が青年期に愛読したらしい『情史類略』(鴎E46:148)の巻三の書入れに「石点頭亦載此事大同小異」といった言及が見られることから、本書もドイツ留学以前に繙読された可能性が高い。全体にわたり朱もしくは墨で句読、傍線・注記が施されており、全巻ではないものの精読されたと見られる。また数箇所、欠丁部分を自筆で補っている。(梅)

参考文献: 前田愛「鴎外の中国小説趣味」(『言語と文芸』38号,1965年1月)

参考文献: 中村幸彦「白菊奇談と石点頭」(『語文研究』23号,1967年2月)

コレクション名

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