Beilage zur Allgemeinen Zeitung .
請求記号:鴎ZA:B422
注記:書入頁
日刊紙『アルゲマイネ・ツァイトゥング』“Allgemeine Zeitung”の付録“Beilage zur Allgemeinen Zeitung”“Zweite Beilage zur Allegemeinen Zeitung”のスクラップ2冊。有名な鴎外・ナウマン論争の舞台となった新聞を鴎外自身がスクラップしたものと推定される。 1冊は論争の端緒となったナウマンの日本論 Land und Volk der japanischen Inselkette が掲載された1886年6月26日 (Nr. 175)、29日 (Nr. 178)、およびナウマン講演の報告記事が掲載された同年6月30日(Nr. 179) を収め、もう1冊は鴎外のナウマンへの反論 Die Wahrheit über Nipon (原題)が掲載された12月29日(Nr. 360)を含め1886年12月16日 (Nr. 348) から31日 (Nr. 362)の期間の記事をほぼ毎日分収録。2冊目は鴎外自筆の目次、鴎外蔵書印を含む。 『独逸日記』には、12月17日付記事に、鴎外のミュンヘンでの医学の師ペッテンコーフェルの紹介状を持って『アルゲマイネ』の編集者ブラウンと面会し、「十四日内には君の文を掲載する好機会あらん」と言われたとある。2冊目のスクラップが2週間という短い期間に集中し、記事の内容によって選別した跡が見られないことを考えると、鴎外がこの時期自らの勉強のために『アルゲマイネ』を継続的にスクラップしていたというよりは、鴎外が自らの記事を『アルゲマイネ』編集者に手渡してから記事が実際に掲載されるまでの間『アルゲマイネ』を収集し、記念としてスクラップしたと考えるほうが自然だと思われる。ちなみに2冊目のスクラップで欠けているのは、日曜日以外では12月20日(月)、12月21日(火)のみであり、『独逸日記』において、鴎外がミュンヘン郊外のハイドハウゼンの酪農工場に見学に外出していた日付に呼応する。(河)
関連作品: 『独逸日記』(全集34巻)
関連作品: “Die Wahrheit ueber Japan”(全集26巻)
参考文献: 藤元直樹「鴎外・ナウマン論争再考−東京大学総合図書館蔵<Beilage zur Allgemeinen Zeitung>[鴎外手択「鴎外・ナウマン論争」紙集]発見を契機として」(『鴎外』87号,2010年7月)
参考文献:
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部局総合図書館
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所蔵者東京大学総合図書館
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提供者東京大学総合図書館
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森鷗外の旧蔵書である「鷗外文庫」のうち、鷗外自筆の写本や鷗外本人による書き込みがある資料を中心としたデータベースです。